はじめまして。
このnoteでは、「働きづらさ」と日々向き合う父子のリアルな物語と、小さな希望について綴っていきます。
29歳の長男は、高機能自閉症(知的障害のない自閉症、ADS)です。「大人の発達障害」という表現で広くくくられることもあります。
社会と折り合いをつけるのに苦労してきた息子は、友達の勧めもあり20代になって単発バイトを始めました。父親の目からみるとそこそこ上手くいっており、「やっと息子の居場所が見つかった」とほっとして、嬉しくて、もっと単発バイトをやるように勧めました。
しかし最近になって息子から、「あの頃は期待に応えようと無理をしていた」と胸の内を明かされ、何も分かっていなかったとショックを受けました。
マルチタスクが苦手。感覚が鋭すぎる。人との距離感も難しい。だけど、知的な障害がないがゆえに、いわゆる“福祉的な仕事”だと、やりがいを感じられず飽きてしまいます。
じゃあ、どこで働けばいいの?
何なら「無理なく、続けられる」んだろう?
息子が言語化できない“働くしんどさ”を、どうすれば理解できるのか悩んでいたとき、すき間バイトアプリ「タイミー」の存在を知りました。
タイミーに登録してみると、かつて息子が従事していた単発バイトの仕事がたくさん見つかり、自分が同じバイトをやってみたら息子のことがもっと分かるかもしれないと思いました。
私がこれまで体験した単発バイトは農作業、アパレル工場の仕分けなど計10種類。そこでたびたび、自閉症・ダウン症・軽度知的障害の人たちと一緒の現場になりました。
自ら働くだけでなく、息子と同じようなハンデを背負っている若者と時間を共にすることで、これまで見えていなかった世界が見えるようになり、息子の将来についても小さな希望を持てるようになりました。
60歳を過ぎて入学した社会人大学院の先生にこの話をしたところ、noteで自身の体験を共有することを勧められました。SNSもnoteも初めての取り組みで、これからいろいろ学んでいきたいです。
私と息子の経験が誰かの気持ちを楽にして、「ヒント」になりますように。
あなたのペースで、読んでいただけたら嬉しいです。
